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教育ローンと奨学金、どう違うの?
教育費は他の支払いとは別格です。無理してでも出そうと考える親が多いの
では?
子供が進学!とっても嬉しいことですね。
少子高齢化で今の子供はエイトポケット(その子の両親と祖父母の計6つ。
ここに、叔父・叔母(未婚の、その子の両親の兄弟)が加わって8つのお財
布の口)なんて言われていますが、この景気の中では授業料滞納者が続出し
ているとか…
家計の中では教育費は聖域と言われ、先送りができない資金だからこそ、子
供の将来のためになんとか捻出したいもの。高校から大学まで、子供一人に
かかる教育費は平均で1,045万円。
教育費は結構かかるからと、コツコツ貯めていたつもりでも、予定通りに貯
蓄できていないというご家庭も多いのでは?。
そこで、資金不足には「奨学金」→「教育ローン」の順に考えると良いので
すが、両者とも“借金”です。
「奨学金」or「教育ローン」
教育費を払うことは親の務めと思う方は、単純に教育ローンを選びます。
教育ローンの代表的なものに国民生活金融公庫の「国の教育ローン」があります。
金利も低く、家計の状況により支払い方法も選べるので便利です。
10年の返済期間の中であれば、在学中は元金据え置き、利息のみの返済でいいという返済方法を選ぶことができるのも魅力。
ただし利用には(財)教育資金融資保証基金による保証か、連帯保証人が必要で、ほかに保護者の収入により、借入できるかどうかが決まります。その他銀行も、低い金利設定で教育ローンを準備しています。
一方奨学金は、通学を始めてからの申請です。
入学金などに利用できるものもあります。
取り扱いは各自治体、日本学生支援機構(旧日本育英会)、大学独自のものなど様々にあります。
利用できる基準も様々ですが、日本学生支援機構を例に取り見てみます。
奨学金には金利の発生するタイプ、無金利のタイプがあり、返済は卒業後から。
利用には親などの連帯保証人、別生計の保証人の両方が必要です。返済できなくなった場合の保証を求められています。
そのほか、学力と家計の基準があり、それを満たしていることが必要です。
借入するのは誰?
教育ローンは「融資の対象となる学校に入学・在学する学生の保護者」。つ
まり、親が債務者となり、返済していく借金となります。
奨学金は「学校に合格し、入学する本人」つまり、子ども自身が債務者とな
る借金です。連帯保証人と保証人を立てる必要があるので、奨学金を受けた
本人が支払えなくなると、保証人に迷惑をかけることになるということで、
学生本人が責任をもって利用しなくてはいけないものです。
奨学金のメリットとデメリット
メリット
支給可否の審査は「この収入で返済していけるかどうか」という融資的な基
準ではなく、「経済的に困窮しているが、向学心に富んでいる」ということ
が基準になります。借り手は、学生本人。そして返済は仕事についてから。
奨学金は子供が始めてする借金。もちろん、親・親類が保証人または連帯保
証人となりますが、あくまで返済(正式には「返還」といいます)は本人主
体です。ですから、たとえ親が債務整理をしてブラックリストに載ってい
る、というような場合でも、特に関係なく申請することはできます。
審査にも影響しない場合がほとんどです。そして実質は借金なのですが、普通の借
金とは違い、社会的な受け入れも良いというのもメリットかもしれません。
デメリット
申請しても使えない可能性があること。特に審査が厳しい日本学生支援機構
(旧育英会)を例にとると、様々に書類を求められ、やや手間がかかりま
す。選考委員会で人物・健康・学力・家計などが審査されます。世帯主の収
入額や家族構成なども判断材料のひとつになるそうです。この審査に通らな
いと奨学金が受けられません。
また、支給できるのは「卒業までの最短修業年限」というようにされていま
すから、留年などすると卒業するまでの間に支給されない時期も出てきま
す。加えて、自治体の奨学金などは重複して奨学金を受けることは認めない
というものもありますので、利用の仕方に注意が必要です。
そして子供の借金となり、働いてからの返済も長期的になります。大学でい
うと、月5万円を借りて4年で卒業したとすると大まかな計算ですが、5万円×
12ヶ月×4年=240万円、これに利子を加えて毎月1万円〜2万円程度、少なく
とも120ヶ月以上は返済を続けることになります。10年以上ということになり
ます。